それぞれの「白い巨塔」
現在放送されている、 5夜連続ドラマスペシャル 山崎豊子『白い巨塔』を観ている。
私は山崎豊子の作品が好きだ。
どの作品も重厚感があり、ドラマ化されても凄く豪華な雰囲気になる。
特に「大地の子」が好きで、上川隆也さんが演じたドラマも素晴らしく、毎回テレビの前で正座をして観ていた程ハマっていた。
大地の子の主役は、最初は山崎豊子さんが本木雅弘さんを希望していたそうで。だけど結果的に上川隆也さんが演じてくれて良かったと語ったそうです。私もあの一心役は上川さん以外に考えられない。それ程素晴らしい演技だった。
あのドラマこそ名作中の名作だと思う。
そして「白い巨塔」と言えば、私と同年代の方なら皆思い出すのは唐沢寿明さんが演じたドラマでは?
とても良いドラマだったし、主役の財前医師を演じられるのは唐沢さんしかあり得ないと思う程。
なので今放送中の現代版ともいえる白い巨塔に馴染めない…。
多分、これが初めて観たドラマなら、きっと面白いと思う。違和感もないはず。
だけどどうしても以前の作品の印象が強過ぎて、物足りなさを感じてしまう。
でも思い出してみると、唐沢寿明さんの白い巨塔を観ていた時代も、「やっぱり財前役は田宮二郎だよね」という感想をよく耳にした。特に私の親世代の方は皆同じような事を言っていたような気がする。
結局こんなものだろうか。
最初に観た作品が最強。
そう考えると私の生きた時代は古くなっていくのだな…と実感する。
(後日追記)
この記事を書いた時点では、まだ岡田准一さん演じる白い巨塔を観始めたばかりでした。
なかなか馴染めないと思っていたのに、話が進むにつれいつの間にか慣れ、最後まで観終わった時には、「これもなかなか良かったな」と印象が変わっていました。単純。
やはり年代的に唐沢さん版が好きですが、岡田さん版も、特に満島真之介さんの演技などとても感動しました。出演されていた役者さん達が全員演技が上手かったのは確か。
5夜でまとめずに、もう少し時間をかければさらにもっと良いドラマだったかもしれません。