「ひとりと一匹」を読んで
先日も書いたが、私は穴澤さんのブログを長年読み続けている。
私は犬ブログが好きだ。愛犬を亡くした今、読むのが辛いという気持ちよりも犬との暮らしに触れたいという気持ちの方が強い。
そして昨夜、今更ながら穴澤さんの本、
「ひとりと一匹」を読んだ。

ブログの方は昔から読ませてもらっているが
本を読むのは初めて。
もちろんたくさん本を出版されているのを知ってはいたが
なぜか今このタイミングで読みたくなった。
そして昨夜、一人ベッドの上でこの本を読みながら
やはりまた号泣してしまった。
この本は決して「泣かせる本」ではない。
本全体は穴澤さんの生い立ちと犬との暮らしを絡めて書かれていて
温かく幸せな気持ちになれる、そんな本だと思う。
このタイミングで読んだのでなければ
愛犬が元気だった時に読んでいたなら
別に涙は出なかっただろう。
だが私は最初の章からいきなり涙が流れ
タオルを握り締めながら読んだ。
後から見ても、この最初の章が一番私の心に刺さった。
「息子のようで」
その内容に共感し過ぎて、
愛犬の事と重なり、
胸が締め付けられるような気持ちになった。
だけどそれも辛いとか悲しいとかそういう涙ではない。
辛いけどありがとう…みたいな。
この本を書かれた時には富士丸くんも元気で、
だけどブログの読者としては、その後の富士丸くんも知ってる訳で
その上で読んでいると切なくもなった。
だけどやっぱり犬っていいね、動物と暮らすっていいね、
そう思わせてくれ、私に犬を迎える心の準備をさせてくれたように思う。
ひとりと一匹(小学館文庫)