八千草薫さん、理想の老い方

八千草薫さん。
最近のニュースの中で最もショックだった。
年齢的にもその時が来るのは仕方がないと思うが
それでもニュースを見た時、
凄く寂しい気持ちになった。
好きな女優は他にもたくさんいるが
八千草薫さんは私の中で一番好きな女優だったように思う。
好き…というより憧れ、理想。
あんな風に老いたい
多くの女性がそう感じるのではないだろうか。
その佇まい、表情や話口調、
全身から溢れる上品なオーラが
何歳になっても変わらず素敵だった。
八千草さんを
「日本のお母さん」と表現されている事もあるが
私はそんな風に感じた事は一度も無い。
年老いても不思議と「母」というイメージは無く
いつまでも「一人の女性」だったように思う。
最初の頃は知らなかったが
ある時、八千草薫さんも「子なし夫婦」だと知った。
もちろん私のような何も無い引きこもりとは雲泥の差だが
それでも憧れる女優さんが
子供がいない人生を素敵に生きているという事は
どこか私の励ましとなった。
また八千草薫さんのあの穏やかな声が聞きたい。