どっちのうちの子?私の朝のルーティン

私の朝のルーティンは
先代犬への花の水を交換するところから始まる。
高価な花を供える事は出来ないけれど
安くても綺麗な花が咲いていると
まるで先代犬がそこにいてくれるような気持ちになる。
先日、うちの犬の夢を見た。
「うちの子」が危険な目に遭っていて
私は必死に走って叫んで助けようとしている夢。
あまりにもリアルで、
「アァッ!」と叫んだ自分の声で目が覚めた。
相変わらず私は悪夢ばかり見る。
目が覚めてからもさっきまでの映像が脳裏から離れず
大切なものを失う不安感で胸が締め付けられるような感じがした。
そして思った。
「あの夢の中の「うちの子」はどっちだったんだろう?」と。
確かにうちの子である犬が夢の中に登場したのだが
先代犬なのか、現在の愛犬なのか、どちらか分からない。
夢なので感覚的にしか覚えていないが
とにかく「大切なうちの子」という気持ちが強烈に残っていた。
それで思った。
先代犬への想いと、今の愛犬への想いが
私の中で重なってきているのだと。
どうしても過ごしてきた年数の差があり、
今の愛犬の事を先代犬ほど愛せないのではないかという不安があった。
この子はこの子なりに愛せばいいと思っていたが
それでも先代犬は特別だった。
今でもそれは思う。
過ごしてきた時期やタイミングもあり、
先代犬は最も辛い時期を一緒に過ごしてくれた存在だった。
今の愛犬への愛情は、先代犬へのそれとはまた違う。
どちらが上とか下ではなく
今の愛犬には今の暮らしの中でしかない感情がある。
夢の中の「うちの子」が、どちらか分からないぐらい、
私にとってはどちらも同じぐらい大切な存在になっている。
それが嬉しい気もするし
少し先代犬に申し訳ない気持ちにもなる。
だけど毎朝、先代犬の写真の前の花を見ると
先代犬が笑ってくれているように感じる。